バルーチャン発電所補修着工、日本が無償支援
bcjpnog, bcjpnon, bcjpnoo, MaungSoe 月曜日, 6月 30, 2014

日本政府が無償資金協力で行う東部カヤー州のバルーチャン第2水力発電所の補修工事が28日、始まった。発電所の設備を更新・補修するもので、2013年3月22日に66億6,900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約が調印されていた。国際協力機構(JICA)によるとヤンゴンで28日、着工式典が開催された。
発電所は1954年、日本の戦後賠償として最初に合意されて建設され、60年に運転を開始したミャンマーで最も古い水力発電所。87年に円借款支援(35.3億円)で設備を保守し、現在まで総出力168メガワット(MW)と、ミャンマー国内の総発電量の約1割を発電。稼働率は国内の水力発電所の中で最も高いという。
一方で機器の劣化、老朽化も進み、安定的な稼働を維持するため、機器の更新・補修が課題となっていた。13年3月の贈与契約調印後、請負業者の選定などを経て、14年5月以降にヤンゴン港に主要な導入機器が順次到着。ヤンゴンの北東に位置する東部カヤー州で7月から、据付、補修工事が始まり、16年2月に完成する予定となっている。
ミャンマーでは急速な経済発展に伴い、最大の都市ヤンゴンを中心に電力需要が急速に拡大、電力不足による停電が頻発しており、既存発電所の改善と新規発電所の整備など、電力供給設備の拡充が課題となっている。
日本とビルマ(現ミャンマー)は54年11月、平和条約、賠償と経済協力に関する協定に署名。他国に先駆けて署名された戦後賠償で、実質的に日本による最初の発展途上国向け資金協力。バルーチャン水力発電所には104億円が充当された。

