ミャンマー少数民族地域で旧日本兵の遺骨調査 なお眠る4万5千柱
bcjpnog, bcjpnon, bcjpnoo, Htun Naing Myint 水曜日, 8月 21, 2013

写真 / 衛藤晟一首相補佐官(参議院議員)を訪問
2013年2月15日
首相官邸
【シンガポール=青木伸行】
タイ北部チェンマイを拠点とする民間団体が、ミャンマーの少数民族地域で旧日本兵の遺骨調査を行っている。ミャンマーにはなお、4万5610柱の遺骨が眠っているとみられている。だが、少数民族地域では軍事政権時代からの内戦により、調査はこれまで手つかずのままで、進展が期待されている。
この団体は「タイ日教育開発財団」。ミャンマーの主要な11の少数民族武装勢力で構成する「統一民族連邦評議会」(UNFC)、日本国内の支援団体「ミャンマー/ビルマご遺骨帰国運動」などと協力し、3月末から本調査を開始した。
ミャンマーでの日本人戦没者は13万7000人、うち9万1390柱の遺骨が日本に帰還した。残された約3分の1の遺骨について、調査チームが村落を回り、村人への聞き取りや映像の撮影、衛星利用測位システム(GPS)による位置の記録に当たっている。
これまでに(1)行軍する日本軍が塹壕(ざんごう)を掘り、1人が病気で死亡(カヤ州)(2)日本軍が英国軍と交戦し、2~3人が死亡(同州)(3)日本兵3人がジャングルに隠れ、2人が英軍に殺害された(ラカイン州)-など、21件が報告されている。
また、カヤ州の州都ロイコー周辺に、残留日本兵が存命しているとの情報もあるという。調査は来年2月に終了する予定で、結果は厚生労働省に提出される。
調査は、ミャンマー政府と少数民族武装勢力との和平交渉が進展したことで可能となった。だが、同財団の海老原智治所長によると、調査には中央政府からの許可と協力が必要であることなどの問題点もある。
問い合わせ、寄付先は、ミャンマー/ビルマご遺骨帰国運動事務局(http://mbr-rtj.net/)。

