私は今まで、技能実習生の制度に懐疑的でしたが、このメーカーの実情を見る限り、非常にうまくいっていると確信しました。
Posted by hnm
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Htun Naing Myint
月曜日, 4月 20, 2015
広島でミャンマー人技能実習生に会いました
日本に帰国中、広島市近郊に位置するある大手電機メーカーを訪問し、そこで働いているミャンマー人技能実習生に会いました。
このメーカーの工場で現在実習しているミャンマー人は現在36人で、全員若い女性です。
技能実習生の受け入れ先はこのメーカーの協力会社(ウイルテック)さんです。
実習生たちの中で一部の子たちは私がミャンマーで直接日本語を教えたことがあり、一部の子はエージェントの要請で実力試験を実施した際、試験監督したときに顔を合わせていました。
以下、実習生たちと一問一答。
「日本に来てからどのくらい経ちましたか?」
「5ヶ月です」 (一部の子は2ヶ月)
「日本の生活はどうですか?」
「とても寒いです」
「食事はどうしていますか?」
「自分たちで作っています。おかずはミャンマーから持ってきた惣菜、乾物やこちらのスーパーで買ったものを食べています」
「生活する上で何か困っていることは?」
「特にありません」
「仕事(実習)はどうですか?」
「あまり大変ではありません。ずっと立って仕事をするので最初は疲れましたが、今は慣れています。それに1時間の休憩時間があるので大丈夫です。それより、残業時間が少ないのでもっと残業させてほしいです」
「報酬についてはどうですか?何か不満がありますか?」
「たくさんお金をもらえるので楽しいです。2ヶ月に1回、家族に仕送りしています」
「ミャンマーで聞いた報酬額と日本に来て実際にもらっている報酬額と差がありますか?」
「いいえ、約束された通りの報酬額をもらっているので、満足しています」
「日本語についてはどうですか?」
「リーダーの日本人がしゃべるのが速いのでよくわかりません。それに漢字で苦労しています。ミャンマーでN3レベルくらいまで勉強して日本に来れば良かったと思います。先生、N3レベルの参考書を送ってください。ミャンマー語で説明があるものがほしいです」
。。。。。。。。。。。。。
だいたいこのような内容でした。
ミャンマー人の技能実習生、特に建設部門で職場から逃走するケースが相次いでいますが、この会社に関しては非常にうまくいっているように見えました。
彼女たちが現在取り組んでいるのは電子機器の組み立てで、単純な作業のように見えますが、実は非常に精密で高度な技能や知識が必要なのだそうです。
3年間の技能実習が終了する頃には、電気製品の組み立てに関する熟練労働者になり、また日本語もかなりのレベルに向上していることが予想されます。
ですから、ミャンマーに帰国してもティラワ経済特区などに進出する日系企業に熟練労働者として高給で働くことができる予感がします。
(通訳やコーディネーター、秘書としても活躍できそう)
実習生にとっては、日本でミャンマーの10倍の報酬を稼ぎ、おまけに技能や知識を身につけることができ、日本のメーカーにとっては労働者不足の問題を解決することができる。
まさにWIN-WINの関係です。
私は今まで、技能実習生の制度に懐疑的でしたが、このメーカーの実情を見る限り、非常にうまくいっていると確信しました。
その要因のひとつとして、通常日本側の受け入れ組合が多額の手数料を取り、実習生の報酬から差し引かれるのが普通ですが、このメーカーのケースでは直接、雇用しているため、手数料が発生しないのだそうです。
ですから、他の技能実習生より手取りが良いのだそうです。
短い間の面会でしたが、楽しく有意義な時間を過ごしました。
この会社のためなら、ミャンマーにおける日本語教育に全面的に協力しようと思いました。
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