レオナルドの「声」響く ミャンマーの手作りギターブランド




ミャンマーのヤンゴンにあるギター工房を訪れた。公園の池のほとりにたたずむ素朴な一軒家だ。

 工房の名は「タン・ター」。直訳すると「心地よい音」。工房の主コー・チョーさん(60)が、機械を使わず、すべての工程を手作業で一本一本心を込めて作っていく。

 使われる木材もすべてミャンマー産。山から切り出したマホガニーなどの木々を工房に持ち込み、皮をはぎ、時間をかけて加工していく。1本完成するのに、「高級なギター」だと3カ月かかるという。

 ギターのブランド名は「レオナルド」。芸術家、発明家として敬愛してやまないレオナルド・ダビンチから取った。

 「手作りの100%ミャンマー製。『レオナルド』を国際的に通用するギターにしたい」

 コー・チョーさんの夢であり、目標だ。

 数あるギターの中から1本を手に取り弾いてみた。反響が良く柔らかい音色がした。ネックも滑らかでとても弾きやすい。

 コー・チョーさんはギタリスト。いつしか独学でギターを作るようになった。

 「好きなギターを作り、買った人にも喜んでもらえる。こんなに素晴らしい仕事はない」

 音楽に国境はないと、つくづく思った。

(青木伸行)

産経新聞

Posted by hnm on 水曜日, 8月 07, 2013. Filed under , . You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0

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