今のミャンマーの風潮
Posted by hnm
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木曜日, 11月 26, 2015
「大統領の上に立つ」発言を擁護する論調
アウンサンスーチーさんは総選挙の3日前に「私が大統領の上に立つ」「すべてを決定する」と発言しました。
また、選挙の後もCNA放送局のインタビューに「新大統領には何の権限もない」とも発言して物議を醸しました。
ミャンマーのマスコミ、特に赤組大応援団のイレブン、セブンデー、そして中立に近いボイス紙はこれらの発言についてだんまりを決め込み評価を控えていましたが、先週になってセブンデーとボイスに長い評論文が掲載されました。
(全訳すると面白いのですが、時間がないので割愛します。今週、時間があるので全訳できるかも)
なんと、2紙ともにアウンサンスーチーさんの発言を擁護した内容だったので、びっくりしました。
まず、セブンデーの擁護論はこうです。
傀儡政権というのは世界で様々な国で行なわれてきた。インド、タイ、インドネシアの例をあげ、さらにミャンマー(ビルマ)でもウーヌ首相はネーウイン議長の操り人形だった。そのような例をあげて傀儡政権は特別なものではない。
アウンサンスーチーさんの場合は傀儡政権になることを世界に向かって公言しただけで、公言したかしないかの違いしかない。
というものです。
(おいおい、公言すること自体が問題なんじゃないの?黙っていれば問題にならなかったのに)
もう一つのボイスは、2008年憲法は大統領がすべての国民の上に立つと規定されているが、実際は国軍総司令官が大統領の上に立っているという例をあげていました。
国軍司令官が大統領の上に立っているのだから、連邦議会の文民議席の80%を獲得したNLDの議長が大統領の上に立ってもおかしくない、という理屈を展開してました。
(これもなんか変な理屈です。これでは法による支配が無視されているのではないか。法による支配はアウンサンスーチーさんがかねてから主張していたことです)
やっぱり、ある人に対する評価は「何を言ったか(つまり内容)」ではなく「誰が言ったか」で決まるものであることを改めて認識しました。
なぜなら、もしブログ主が同じことを言っとしたら、「お前は馬鹿か?」と一笑に付されるだけで終わったと思うからです。
どんなに間違ったこと、おかしなことを言っても、アウンサンスーチーさんが言ったことならすべて正しいということになるのでしょう。
今のミャンマーの風潮はこんな感じになっています。