高速道路を自分の感覚で運転するのは非常に危険で、ときどきスピードメーターで速度を確認する必要があります。 数値で危険かどうかを判断する。。。。。。これをしない限り、この高速道路上の重大事故は減らないでしょう。
bcjpnok, bcjpnon, bcjpnoo, Han Sein, Ko Naing, MaungSoe, Nan Kham Mo Tun 火曜日, 6月 09, 2015
2件の事故の共通点は?
ヤンゴン~マンダレー高速道路上で5月30日と31日に連続して重大事故が発生しました。
その1.軽トラックの横転事故
(5月31日/The Daily Eleven)
ヤンゴン~マンダレー高速道路(227マイル地点)を走行中の軽トラック(タウンエース)の後輪が外れ、横転する事故が起きた。
事故は5月30日の午前6時半ごろ、ネピドー市内ポゥッパティリー郡ニャウンピンジー村で行われる予定だった斎飯会に参加するためグループで移動中に起きた。
この横転事故により、女性一人が即死、男女一人ずつがネピドー総合病院に搬送されたが、病院内で死亡が確認された。
70歳のドーナンミャさんは「斎飯会へ行く途中だった。私は幸いにも怪我しなかった。右側の肩に擦り傷があるくらい」と事故を振り返った。
その2.長距離バスの事故
(6月1日/The Daily Eleven)
ヤンゴン~マンダレー~ピンウールインを結ぶE-LITE社の長距離路線バスがヤンゴン~マンダレー高速道路(357マイル地点)、ダダウー・ロータリー内で横転事故を起こし乗客35人のうち、5人が死亡、15人が負傷した。事故は5月31日午前3時ごろ発生した。
バスはロータリーに向かってまっすぐ突っ込み横転したと見られる。バス会社の発表によると、ロータリーに入る直前、前方右側からバイクらしき車両が逆走してきたため、これを避けようとしてバランスを失いロータリーに突っ込んだという。
死亡した5人にはそれぞれ見舞金として150万チャット、負傷者には5万チャットが支給された。
E-LITE社の広報担当、ウインティーダーさんは「ロータリーに入る前のわずか7マイルの地点で乗客2人を降ろしている。そのため、居眠り運転していたことはあり得ない」と語った。
高速道路エンジニアの一人は「バスが横転した後もバスの左側が引きずられるように走行続けたと考えられる。左側の損傷が激しい」と話した。
(要約終わり)
上記の2件の事故ですが、まったく異なるようで似ている点があります。
それは、どちらも車体が90度横転して、しばらく引きずられるように走行した可能性が高いことです。
それが原因なのか、助かった人はまったく怪我がなく、横転した側に座っていたと考えられる人が即死するなど、その差が非常に大きいことです。
また、死亡事故にしては事故を起こした車両はあまり損傷を受けていないのも特徴的です。
90度傾いた状態でしばらく走行することで、中の乗客は一体どのような体勢になったのでしょうか。
ところで、走行中にタイヤが外れたというタウンエースですが、ナンバーを見ると「8D-9917」となっています。
ナンバーが「8」で始まるのは、ミャンマー国内の工業団地で製造された車であることの証明です。
つまり、このタウンエースはトヨタが製造したものではありません。(エンジンはトヨタの中古を使用)
国内製造の軽トラックはこの高速道路で頻繁に事故を起こしています。
すぐに走行を禁止するべきでしょう。
それにしても、この高速道路は事故が多すぎる!! もっと注意して運転してほしいです。
ヤンゴン~マンダレー高速道路で起きる事故の原因のほとんどはスピードの出し過ぎです。
ブログ主はなぜミャンマー人は高速道路でスピードを出し過ぎるのか、その原因は教育にあると考えています。
以下は、日本語の授業中にあった生徒とのやり取りのシーンです。
私:「先生は、東京都内の一般道(中山道です)で自転車に乗っているとき時速50キロ出したことがありますよ。すごいでしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。」
私:オリンピックの陸上選手は時速40キロで走ることができるのです。すごいでしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。。」
私:「チーターは時速110キロで走ることができるのです。すごいでしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。」
私:「先生は、マレーシアに住んでいたとき、高速道路で時速160キロ出したことがありますよ。すごいしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。」
私:「新幹線は時速300キロで走行するんですよ。すごいでしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。」
私:「津波は時速700キロで移動するんですよ。すごいでしょう?」
生徒たち:「。。。。。。。。。。。。。。。。」
生徒たちは何がすごいのかわかっていません。
要するに、速さを数値で表し、数値で速さを実感したり判断することができないのです。
(ミャンマーではマイルを単位として使用することが多いのも原因のひとつです)
ヤンゴン~マンダレー高速道路は一直線の区間が多く、時速100キロという高速で運転してもまったくスピード感がなく、むしろ止まっているかのように感じられます。
やっとスピード感が出てくるのは時速140キロを超えたときです。
以前、運転手つきのレンタカーを借りて、ネピドーを往復したことがありますが、この運転手、一度もスピードメーターを見ていませんでした。
彼の感覚では時速100キロでは物足りなくて、スピード感が感じられる140キロでずっと運転していたのです。
この道路中、上り勾配から急に下り勾配に変わる地点が数箇所ありました。
時速140キロで運転しているため、この地点を通過すると車が大きくジャンプします。
彼はその度にびっくりしていましたが、これは彼自身、必要以上のスピードを出して危険な運転をしていることに気がついていない証拠です。
時速140キロというのがどれだけ危険なスピードかわかっていないのでしょう。
高速道路を自分の感覚で運転するのは非常に危険で、ときどきスピードメーターで速度を確認する必要があります。
数値で危険かどうかを判断する。。。。。。これをしない限り、この高速道路上の重大事故は減らないでしょう。
現在、この高速道路を上下8車線にして、表面にアスファルト舗装してグレードアップするための入札が行われています。
しかし、グレードアップしたところで、事故は減るどころか、むしろ増えると思います。
(道路が良くなるとますますスピード感覚がなくなるので)
小学校からの教育をまず変えなければなりません。
追記)
試しに、アシスタント嬢に「時速20キロで30分走ると、何キロ移動しますか?」と質問したところ、答えられませんでした。これ、日本では小学校の問題ですよ。
追記2)
ネットで検索すると同じようなことが書いてありました。 ↓
最初、高速道路に進入したときには、スピードの感覚に慣れていなくてあまりスピードを出しませんが、そのうち慣れてくるとスピードに順応して、スピードを過小評価するようになります。そうなると、スピードを出しても怖いという感覚がなくなり、下り坂などで知らず知らずのうちにスピードオーバーになっても危険だと感じなくなります。
こうしたスピード感覚の麻痺でいちばん怖いのは、高速道路を降りるときです。高速道路を長く走行していると、スピードを十分に落としたつもりでも十分にスピードが落ちていなくて、料金所へ向かう途中のランプウェイでスピードオーバーで進入し、曲がり切れずに路外に逸脱したり、側壁などに衝突する事故が起こります。
高速道路を走行するときには、ときどきメーターでスピードを確認しながら走行するとともに、高速道路を降りるときには、スピード感覚が鈍っていることを認識し、十分過ぎるほどスピードを落とすことを心がけてください。
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