スーチーさん、外国投資法の施行細則の存在を知らなかった
(11月28日発行のチェーモン国営新聞より)
11月27日に行われた連邦議会においてアウンサンスーチー議員が重要提案を行った。
提案の内容は、連邦議会で可決成立し施行されている法律のうち、関係各省において作成され公布されるべき施行細則・規則が3ヶ月以上経過しても公布されないものが多くあるため、早急に公布を求めるものであった。
この提案の中でアウンサンスーチー議員は外国投資法の施行細則もまだ公布されていないと指摘したが、これに対し国家計画経済発展省のカンゾー大臣が2013年1月31日付で既に公布済みであると答弁した。
また、外国投資法の施行細則はミャンマー語、英語の両言語で印刷し、冊子として発行していることを説明した。
(要約終わり)
11月27日の議会で非常に珍しいことが起きました。
国民民主連盟(NLD)のアウンサンスーチーさんが議会で重要提案をしたとき、外国投資法の施行細則の存在を知らなかったことが露呈したのです。
(このことは国営新聞で大きく報じられています)
私はこの提案の場面をたまたまテレビで見ていたのですが「スーチーさんも変なことを言うなあ」と思っていたら、やっぱり大きな間違いだったことがわかったのです。
なぜなら、ブログ主、この施行細則を全部日本語に翻訳したのですから。
外国人であるブログ主(ただの日本語教師)でさえ全文を読んで、しかも日本語に訳しているのに、議会に参加している最大野党の一つであるNLDの党首が、施行細則が存在していたことさえ知らなかったことがわかり、本当にびっくりしました。
(もちろん、中身を読んでもいないでしょう)
NLDの中にも法律の専門家がいて、スーチーさんが発言する前に原稿をチェックしているはずですが、法律の専門家でさえ知らなかったことになります。
しかも、マイナーな法律ならともかく、外国投資法の施行細則という国の政策の根幹に関わる重要なものを知らなかったというのですから、さらに驚きです。
(公布されたときはかなり話題になりましたよ)
2015年の総選挙でNLDが大勝して国政を担うことになりそうですが、「この政党で大丈夫なのか?」と不安になります。
さらにスーチーさんは提案の中で「ミャンマーに投資をしたいと多くの外国投資家がミャンマーに来ているが、外国投資法の施行細則がないため投資をあきらめて帰国している人が多い、私はこのようなケースを何度も見てきた」と言っています。
この発言からすると、もしかしてNLDは外国人投資家に対して間違った情報を提供しているのでは?とさらに疑問を感じます。
政府に対して「民主化せよ」「憲法改正せよ」と主張するのは結構ですが、党内の人材を育成することがまず第1ではないでしょうか。
もし、私に選挙権があれば、今のままのNLDには到底投票できません。
スーチーさんが知らなかった原因は、議会の会期中にヨーロッパなど外国に外遊しているからですよ。
会期中はちゃんと会議に出席しましょう。
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