ヤンゴン市内のある建設会社の現場監督は同じようにCOCにはまっていて、勤務時間の8時間のうち、5時間はCOCのために使っているという。 そのため、彼も会社から解雇された一人だ。



エッセイ特集(2)「COC中毒患者が激増中」



第2回目のエッセイは「COC中毒患者が激増中」を選びました。


「CO(一酸化炭素)中毒」ではなく「COC中毒」です。


日本では「クラン・クラン」「クラクラ」と呼ばれているそうですが、ブログ主はこのモバゲーで一度も遊んだことがないのでどんなゲームなのかは知りません。


今、ミャンマー人の若者の間で爆発的にヒットしていて、社会問題にもなっています。



「COC中毒患者が激増中」

(5月29日にセブンデー日刊紙に掲載)



午前3時、会社員のコーチョーゼヤさんは携帯電話の画面から一瞬たりとも目を離さず、両手の指を動かして携帯電話ゲームに夢中になっている。

彼が夢中になっているのはミャンマーの若者の間で絶大な人気を誇る「Clash of Clans」というゲームだ。

彼は「最初、このゲームを始めたときは特に何とも思わなかった。普通のゲームの一種だと思った。でも、ゲームを続けているうちに離れることができなくなった。今ではメシを食うことも忘れてしまうほどだ」と話す。


ミャンマー国内には彼のように一日の大半をCOCに費やす中毒患者が一体何万人いるのだろうか。
この問いに答えるのは困難だが、自分の周りに何人位いるかは数えることができる。


2015年初頭に発行されたあるジャーナル誌に「COCのため会社から解雇された」というタイトルの論評が掲載された。

COCに夢中になり仕事に手が付かなくなったため、クビになった会社員のことが書かれていた。

ヤンゴン市内のある建設会社の現場監督は同じようにCOCにはまっていて、勤務時間の8時間のうち、5時間はCOCのために使っているという。

そのため、彼も会社から解雇された一人だ。


この会社のサイトマネージャーのコーカウンテッさんは「彼は仕事をサボってCOCばかりやっている。誰も見ていないときは必ずゲームをしている。工事は下の労働者たちにテキトーにやらせて全く監督しない。それで出来上がった工事はめちゃくちゃだ。また最初からやり直し。こんなことが何度も続いた。2,3回注意したが直らないので解雇された」と話した。


コーカウンテッさん自身も1日に2時間はCOCゲームをしているが、仕事と遊びの時間のケジメはきちんとつけている。仕事の時間中にゲームをすれば他の人や会社に迷惑がかかると考えているからだ。

COC患者は1日のうち最低2時間はゲームに費やしている。はまり度が高いほどその時間は長くなって行く。

ある主婦は、立派な大人がゲームにはまることで仕事に影響が出るだけでなく、家族や人間関係にも支障が出ているという。

タケダ郡区に住む主婦は「私の夫はゲームに夢中になって以来、家族のために時間を割くことがなくなった。ゲームはインターネットを利用するため、その使用料が家計を圧迫している」と嘆いた。

市場の商人でさえ、COCに夢中なため仕事が疎かになり、お客さんを長時間待たせることもしばしば起きているのだとか。サンジャウン郡区に住むある主婦がそう話してくれた。

昔、路上の喫茶店は若者同士が世間話したり議論を戦わせたり情報交換する場であったが、今は無言で携帯電話をいじっている者ばかりだ。

COCは世界で最もダウンロード数が多いゲームの一つで、アップルストアーやグーグルプレイストアーで最も収入の多いゲームとして第3位に輝いている。

若者の間でフェイスブックが流行っているが、その中でグループを作り若者同士でゲームアカウントを売買したり、お互いに対戦したりするグループが50万以上もあるそうだ。

レーダンのインターネットカフェの経営者は「ゲームは時代に応じて人気のあるものが変わって行く。昔はDataというのが流行った。店のコンピューター画面の前で徹夜して遊ぶ若者が多かった。今はCOCに移っている。このゲームの特徴は自分の携帯電話で気軽に遊ぶことができることだ。だから、若者たちが虜になっている」と説明した。

現在はPC上でもCOCで遊ぶことができるため、ネットカフェでも若者たちがこのゲームに夢中になっているという。

従業員70人のレストラン「シュエー」の経営者は「仕事中COCで遊ばないように注意している。しかし、夜徹夜でゲームをやっている子がいて困る」と話す。

ミャンマーでCOCが流行り始めたのは2014年の半ばだった。その後、ゲームの中でレベルアップするのに長時間が必要なため、レベルアップしたアカウントを売買する市場が誕生した。
レベルの高いものは数百万チャットで売買が成立しているという。

ある若者は「レベルが高くなればなるほど面白くなる。スリル満点だ」と話す。

現在まで会社の経営者たちは職場で「COC禁止令」を発令していないが、徹夜でCOCに興じている従業員が朝寝坊したり、遅刻したり、勤務時間中もCOCで遊んでいるケースが見られるため、今後新たな規則が定められるだろう。

車整備会社の経営者は「店の従業員の子たちには夜11時に就寝させているが、その後もゲームで遊んでいる子がいる。消灯してもまだやっている。今後罰金を徴収するしかない」と嘆いた。

(終わり)





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Posted by hnm on 月曜日, 6月 15, 2015. Filed under , , , , . You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0

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