バガン入域料引き上げへ、1年半で2倍に
bcjpnob, bcjpnoo, MaungSoe 水曜日, 10月 22, 2014
世界の3大仏教遺跡として知られるミャンマー中部のバガンへの入域料が来年1月から5米ドル(532円)上がり20米ドルになるようだ。文化省関係者の話として、現地紙イラワジ電子版が20日に報じた。昨年5月までは10米ドルだった。過去1年半で2倍に上昇することになる。
ミャンマー政府は、バガンを国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産として登録しようともくろんでいる。実現には遺跡群の補修や保存が必要とみて、資金を捻出するために入域料を引き上げることにした。
文化省関係者は「世界遺産への登録には約2年かかるとみており、その間に遺跡の定義付けを見直したり、管理体制をあらためる必要がある」と語り、引き上げが不可欠と強調した。地元の旅行業者も「バガンが世界遺産に登録されれば、より多くの観光客を呼び込むことができる」と理解を示した。
バガンの入域料は昨年5月まで10米ドルだったが、同年6月に15米ドルに引き上げられた。料金の徴収業務を政府から請け負っていたミャンマー観光連盟は値上げについて、現地紙ミャンマー・タイムズに対し「観光促進の活動を強化する」と理由を説明していた。
バガンはマンダレー管区のイラワジ川東岸に広がる平野部にある。カンボジアのアンコール・ワット、インドネシアのボロブドゥールと並ぶ世界3大仏教遺跡で、ミャンマーを代表する観光地。ホテル・観光省によれば観光客数が13年実績で約20万人と、前年の約15万人から3割近く増加した。
ミャンマーでは、中部にあるピュー遺跡群が今年6月に同国で初めて世界遺産に登録されることが決まった。その際に文化省高官は、「世界遺産には大きな集客効果がある。観光インフラの整備を急ぎたい」と強調、バガンなどで登録に向けた準備を進める方針を示していた。
バガンについては、1996年に当時の軍政が世界遺産に登録申請したが、保全計画の不備などで認められなかった経緯がある。