マツダがASEANなどで拡販、ミャンマー市場にも参入する=社長
bcjpnog, bcjpnon, MaungSoe 月曜日, 9月 16, 2013
9月17日、マツダの収益性が高まってきた。写真はインタビューに応じる小飼雅道社長。都内で13日撮影
(2013年 ロイター/Issei Kato)

マツダ<7261.T>の収益性が高まってきた。為替の円高が修正され、次世代戦略車の販売も好調。下期には同社の最量販車種である「アクセラ」が新モデルに切り替わり、成長のドライバーとなる。
小飼雅道社長は、ここまでの業績は好調だが、中国やタイでの販売不振や、対オーストラリアドルでの円高など「不安定要素もある」と指摘。ASEAN(東南アジア諸国連合)などで販売を拡大していくとともに、近くミャンマー市場にも参入するとの考えを示した。
マツダの2013年4─6月期の連結営業利益は、前年比20倍の365億円と大幅に改善した。増益要因のうち、円安が292億円と大半を占めたものの、「CX─5」など次世代環境技術「スカイアクティブ」を搭載する車種の販売が好調だったことも貢献した。
下期以降、新型アクセラの投入で利益率の高い車種の比率がさらに高まる。小飼社長は「マツダファンを底辺から拡大する最大のチャンスになる」とし、販売拡大に強い自信を示した。
同社の最大のリスクである為替も安定し、外部環境は追い風となっているが、小飼社長は「まだまだ油断はできない」と述べた。反日デモの影響を受けた中国での販売は8月になっても前年比2割減と回復せず、タイでも政府の優遇税制が終了し「かなり深刻な状況」。収益基盤となる地域のオーストラリアでは、為替が円高で推移している。
小飼社長は、これらの課題をカバーするため、これまで手薄だったタイ以外でのASEANで販売を拡大する方針。中国についても「スカイアクティブ」搭載車の現地生産を増やすほか、新たにミャンマー市場にも参入する。ミャンマー参入の時期は明言を避けたが「そんなに先ではない」と述べた。
同社は、16年3月期を最終年度とする中期計画で世界販売台数を170万台(13年3月期実績は123万5000台)まで高める目標を掲げている。小飼社長は、地域ごとの販売計画を見直す必要性はあるものの「170万台は必ず達成する」と語った。
一方、他社との資本提携については「考えていない」と明確に否定。地域や商品、技術ごとに双方が利益を得られる分野については案件ごとに検討していくとの考えを示した。その上で、マツダとして一体感が出てきており、今が一番真価を発揮できる状態だと述べた。
インタビューは13日に行われた。
